自分が「切り捨てられる側」だってことに何で気づかないのか

衆院選自民党の圧勝。
ここまで勝つとは思っていなかったけれど、小泉首相のPRの上手さからは
予想通りという印象だ。


今回も私は自民党には投票しなかった。


以前なら、自分が支持しない自民党が大勝ちするのを見ても、白けていた。
「田舎の人が投票してるんだな。都会の人や若者は選挙に行ってないんだな」と。

今回も田舎の人(郵政法案反対派)は投票したがあまり力にはならず、
都会の人や若者が選挙に行って自民党に投票した様子が、新聞報道などからうかがえた。

みんな壊して欲しがっている。


ちょっとばかりショックだった。
壊されてトクするのは一部の人なのに。
普通の会社員は、小泉首相が目指しているアメリカ型社会で決して「勝ち組」に
なれないのに。

自分自身がどの辺にポジショニングされるか分からずにお祭りに参加するのは
馬鹿がやることだと思うけれど、もはや他人を馬鹿にする気にならないくらい、
今後しばらく日本の社会が進む道は決まってしまったなと思う。

ちょっと古いが、厚生労働省がまとめた平成10年度の所得再分配比率に関する
統計データを見てみたい。

ド素人の私でも分かるのは、年収500万円以下の人にとっては税金など
「政府に対して払うカネ」より再分配により「政府からもらうカネ」の方が多いことだ。
子どもがいる世帯なら、もうよほどの金持ちでないかぎり、今はトクをしていることになる。
保育園や学校にかかるカネが税金でまかなわれるからだ。


「金持ちが経済を牽引する」型になる時、おおかたの普通の人たちは切り捨てられる側に
なることを気づかないのだろうか。